「あれは誰が、どのように作業をしているのだろう」
今春に発生し、大きな傷跡を残した宮崎県の家畜伝染病「口蹄(こうてい)疫」問題で、殺処分された家畜の運搬や埋却するための穴掘りをする防護服の人たちのことを不思議に思ったことがきっかけだった。
九州総局記者がインタビューしたのは宮崎県都城市の陸上自衛隊第43普通科連隊の九鬼東一連隊長。77日間、延べ1万9187人の自衛隊員が従事した。作業は獣医師にしかできない殺処分以外のすべて。酷暑のなか終日、袖口と足首部分をテープで封じた防護服を着たまま作業し、食事をする。終了後は体育館のマットの上で雑魚寝。家畜の鳴き声が耳に残り、心理的負担が大きかったという。
九鬼連隊長は「大きな意味での国民の生命、財産を守るためとの思いだった」「よりどころは郷土愛だった」と振り返っていた。
地震や風水害などの自然災害で、自衛隊員が救助や復旧のため派遣されることは知っていても、口蹄疫でも自衛隊員が懸命に働いたことを知らなかった読者も多かったのではないかと思う。自衛隊の知られざる活動、見えざる苦労、語られざる思いを伝えられたなら、インタビュー記事を掲載した意味があったのではないかと感じている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100831-00000090-san-soci
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