重松清氏の短編集『日曜日の夕刊』に所収されている『桜桃(おうとう)忌の恋人』は、太宰治に耽溺(たんでき)して自殺を図り続ける女子大生となんとなく国文学科に入学したクラスメートの「オレ」を描いた佳品だ。
太宰が入水(じゅすい)した玉川上水に向かった女子大生を思いとどまらせようと、「オレ」は、「死なせるわけにはいかない。死んでほしくない。死ぬのは自由だ。け・れ・ど・も、生きるのもいい」(同書より抜粋)とダッシュする。
15日付社会面(東京本社発行版)から「命の処方箋(せん)」という企画がスタートした。
インターネット上には、自殺の方法があふれ、ネット上で“出会った”他人同士が集団自殺するような陰惨な事件も相次いでいる。「生きていくための問題解決の方法を示すことで自殺を防ぎたい」という自殺防止サイト「生きテク」(オキタ・リュウイチ代表)に寄せられた体験談をもとに「命の処方箋」を探った企画だ。
企画の1回目は、自動車事故で大けがをして、ぐにゃりと曲がった鼻、折れたほお骨、高さが異なる左右の目となり、恐る恐る鏡をのぞくと「自分の顔だとは到底思えなくなった」男性が、自殺を考えてから、「新しい第一歩」を踏み出すまでが記されている。
「おれの顔、変じゃない?」と口癖のように何回も聞き、「変じゃない」と言い続けた彼女と9年間の交際を経て結婚。2歳の坊やは「幼いときにそっくり」と今は笑みを浮かべているそうだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090718-00000061-san-soci
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